2024-01-01から1年間の記事一覧

「アジア史」動機の再編成

自分の中では、「哲学」「歴史」が「不可分の2本柱」として機能している。 一方で、この数年ほどは、特に「歴史」を棚上げしていた。 実務的にタッチできないという時間的事情が大きかったが、恐らく動機面でも削がれている面も大きかったと言っていい。 が…

社会学へのスタンスとその推移

気付けば、社会学も意外とやっている。 焦点に置いたことはなかったし、学生時代は(「社会学」という分野というか営みそのものに対して?)反発したりしていた気がするのだが。 一方で、哲学をやる以上、近代以降は無視することはできない。 ただ、学生時代…

現代数学、科学哲学、論理学!

今年最大の、そして嬉しい発見は、「自分と同世代で出色の日本の数学者」の存在を知ったことだ。 「90年代ジャンプ」イズムとでも言えばいいのか、「すごい奴に出会いたい」という動機は未だに「生き」ていたのだ。 同世代の研究者については殆ど意識するこ…

「戦略論大系」シリーズ再読開始!

自分は軍事マニアではないが、軍事書・戦史書もポツポツ持っている。 最新書よりは古典が多いが。 戦略理論・思想への関心が強いためだ。 そういいつつ、なかなか手が出なかったのは、ともかく専門性が高すぎ、「どこからどう手を付けていいのか?」が分から…

ミセス批判騒動への冷笑

(かなり入り組んだ議論をしています。苦手な方は退出をオススメします) Mrs.GREEN APPLEの「コロンブス」MVを巡る炎上騒動に関して… 全体的に「しょーもな」というのが基本スタンスではある一方、自分の力点は、「批判(者)や批判騒動そのものの浅薄さ」を…

「思想地図」別巻再読ー「ゼロ年代思想」との距離感

昔目を通していた、「現代思想×社会課題」をいくつかのトピック立てした好シリーズ「思想地図」別巻(NHKブックス)を再読することにした。 もっとも、当時は、4本(1日本、2ジェネレーション、3アーキテクチャ、4想像力)あるうち、前者2本のみを読んでいただけ…

カムイのうた

(ネタバレ注意)珍しく、というか本ブログでは恐らく初の、公開中の映画感想。どうしても見たくて、少し遠くまで足を運んだ。事前の情報収集はしない習慣で、迂闊にも映画が流れてしばらくして気づいたのは、知里幸恵の伝記的作品だった。アイヌ民族の問題(正…

映画「主戦場」(2019)

(長文注意) 慰安婦問題を扱ったドキュメンタリー映画「主戦場」を観了。 とてつもない面白さだった。 実は、それに先立ち、 ①『番組はなぜ改竄されたか「NHK・ETV事件」の真相』(2006) ②動画「2000年女性国際戦犯法廷を語り継ぐ」 https://satokonoheya-arch…

「あの戦争」の歴史にどう接近するか?

(長文注意) 歴史の勉強・研究を、数年ぶりに本格再開させることにした。 今までと異なるのは、「アジア太平洋戦争」に本腰を入れることにしたことだ。 学生時代は、敢えて棚上げにしていた。 無論、当時は、自らの力不足・時間不足や、別の優先課題を自覚…

岩波「世界」で時論に「復帰」

岩波書店の雑誌「世界」のバックナンバーを何冊か入手した。 自分でも意外?だが、たぶん、きちんと読むのは初めてだと思う。 高校時代は時論的雑誌を好んで読んだ頃があったが、完全に保守偏向だったし、大学では時論よりはアカデミック(哲学・歴史・政治経…

回想・マルクス(主義)との距離の取り方

近年、「マルクス・ルネサンス」というような、マルクスの新たな読まれ方や、その読みを展開する思想家が、急速に注目される流れがあるようだ。 自分自身は、そこに対してさほどの本格的な興味は持ってこなかったが、それを求める社会のニーズというかトレン…

「歴史の猖獗」

年初は、コロナ禍以来の海外でインドネシアで過ごした。 そこで、長年閉ざしていた扉をぐわっと一挙に開いてしまったような感触。 思想・哲学とほぼ同時に「塩漬け」にしてきた「歴史」に「復帰」せねばならない時を迎えている。 「歴史」は、常に回帰すべき…